竹取物語
タケノコ仕事が好きです。
竹やぶで一人黙々と作業するのが好き。
一人でクワをふるっていると、鳥の声と風の音しか聞こえません。
静かな気持ち。
心安らぐ。
大漁、大漁、ホクホク。
タケノコおこわにしたり、
※道の駅 内子フレッシュパークからり 、たいき産直市 愛たい菜にて絶賛販売中!
天日で干しタケノコにしたり。
※こちらは自家用。
とってすぐにおくどさんで米ぬかを入れて湯がきます。
とってすぐ湯がくので、えぐみはまったくありません。
おいしい、やわらかいタケノコです。
タケノコは成長が早く、あっという間に大きくなって竹になってしまいます。
竹がはびこって密集すると、光が入らなくなりタケノコがとれなくなってしまうので、取り切れなかったタケノコは毎年狩り飛ばしていました。
ご近所さんが「もったいない。先っちょの方は食べられるのに」と教えてくれたので、今年初めて私の背丈より伸びてしまったタケノコを刈って先の方を切って食べてみたら、やわらかくてすごくおいしかったです。
なんだあ~大きくなり過ぎたタケノコも食べられるんだあ。
目からうろこでした。
それでももう全部は処理しきれないから、後は狩り飛ばすしかない。
人が入らなくなって、竹が密集してしまっている竹やぶが、うちのまわりにもたくさんあります。
そんな竹やぶを、また元に戻すのはとても大変。
街暮らしの頃スーパーで中国産のタケノコの水煮を買っていた私としてはちょっと複雑な気持ちです。
竹がフレッシュなうちにと、春巻きを作りました。
うちのクレソン、えんどう豆、畑にちょっぴり残ってた小さいキャベツ、秋川牧園の豚肉、春雨など入れて。
形は武骨ですが、おいしかったです。
餃子の皮のレシピで作ったので、春巻きというより揚げ餃子だね、でもおいしいよと夫と息子。
なんとなく借りて、家に帰って今日が満月だと気が付きました。
(そういえば友達が満月の話をしてたんだった!)
※ここから少し映画のネタバレになるかもしれませんので、観てない人はお気をつけください。
竹取の翁が竹やぶで、タケノコをとったり竹を切ったりするシーンが、今現在タケノコ仕事に奮闘している自分とシンクロしていて不思議な気持ちで観ていました。
映像がすごく綺麗で、引き込まれました。
日本画のような風合いの絵を動かすのがとても大変で、制作日数や資金など予定より大幅に膨れ上がり、スタッフの方々はボロボロになったそうです。
最後のかぐや姫が月へ帰るシーンがとても印象的でした。
月からの使者たちがかぐや姫を迎えに来る深刻なシーン。ホンワカと夢心地な音楽での使者達の御登場に思わず吹き出しそうになりました。
月(悩みも苦しみも悲しみもない世界)に帰るのがいやだと駄々をこねるかぐや姫。
もし私がかぐや姫ならなんていうだろうなあ。
苦しみも悲しみもない世界に、帰りたくないと言うだろうか。
いや、やっぱりもう帰りたいかな。いやうそうそ。
どっちやねん。